2010年度選出
原田的 CINEMA TOP 10


日本映画
1 七人の侍 (黒澤明)
2 羅生門 (黒澤明)
3 砂の女 (勅使河原宏)
4 浮草 (小津安二郎)
5 切腹 (小林正樹)
6 天国と地獄 (黒澤明)
7 小早川家の秋 (小津安二郎)
8 秋刀魚の味 (小津安二郎)
9 麦秋 (小津安二郎)
10 赤ひげ (黒澤明)

黒澤4本対小津4本。前回は黒澤5対小津1だったから激変である。選外作品も、2000年度版はまったく当てにならない。例えば大好きだった市川崑作品の「ぼんち」が今や大凡作である。この脚本ミス、演出ミスを論じ始めたら一週間分のブログが埋まってしまう。市川崑の「落ちた偶像」ぶりは劇的ですらある。「赤ひげ」と10位を競ったのは成瀬巳喜男の「稲妻」。

外国映画
1 赤い河 (ハワード・ホークス)
2 アルジェの戦い (ジッロ・ポンテコルヴォ)
3 捜索者 (ジョン・フォード)
4 ファニーとアレキサンドル (イングマール・ベルイマン)
5 アラビアのロレンス (デーヴィッド・リーン)
6 ゴッドファーザー (フランシス・コッポラ)
7 めまい (アルフレッド・ヒッチコック)
8 レッズ (ウォーレン・ベイティ)
9 卒業 (マイク・ニコルス)
10 カッコーの巣の上で (ミロシュ・フォアマン)

前回テンの生き残りは三本。4位以下、新顔。5、6、8、9、10位の4本はこの三年間授業で教えていることもあって毎年1、2回は確実に見ている。それでも刺激が多い。名画中の名画であるという考えが例年強くなっている。ベルイマンは上位20本に5本入ってもおかしくないが、今回は「ファニーとアレキサンドル」に代表させた。次回は上位に返り咲く、もしくは初登場するかもしれないセカンド・トップテンは以下のとおり。

外国映画セカンドトップテン
1 荒野の決闘 (ジョン・フォード)
2 旅情 (デーヴィッド・リーン)
3 コンドル (ハワード・ホークス)
4 汚名 (アルフレッド・ヒッチコック)
5 シンドラーのリスト (スティーヴン・スピールバーグ)
6 レイジング・ブル (マーティン・スコセッシ)
7 フレンチ・コネクション (ウィリアム・フリードキン)
8 タクシー・ドライバー (マーティン・スコセッシ)
9 サンセット大通り (ビリー・ワイルダー)
10 波止場 (エリア・カザン)



原田的 CINEMA TOP 10


キネマ旬報の特集用に日本映画と外国映画のオールタイム・ベスト10を書いてくれと頼まれて、1999年8月、記憶を探って以下のようなオールタイムベストのリストを作成し、そのなかからそれぞれ10本を選んだ。余程慌てていたと見えて、邦画では「砂の女」が抜け落ちている。その修正を加えたトップテンをここに記しておく。当り前のことだが、ベストテンには順位はつけない。順位をつけるなら、トップテンという。

日本映画
1 七人の侍
2 羅生門
3 切 腹
4 砂の女
5 生きる
6 炎 上
7 赤ひげ
8 天国と地獄
9 浮草
10 「次郎長三国志」シリーズ(東宝)
「七人の侍」、「羅生門」「生きる」、「赤ひげ」、「天国と地獄」、「隠し砦の三悪人」「野良犬」、「用心棒」「浮草」、「東京物語」「切腹」、「人間の条件」「にっぽん昆虫記」、「赤い殺意」「次郎長三国志」シリーズ「近松物語」「幕末残酷物語」、「遊侠一匹」「炎上」、「ぼんち」「肉弾」、「侍」「仁義なき戦い/広島死闘篇」「竜馬暗殺」

外国映画。こちらはあまりにベストテン候補が多いので70年代以前の作品で、一監督一作品という枷を設け掲載している。ここではその枷をはずし、トップテンを書いておく。ただし、これはあくまで2000年12月の生理で編まれたものである。

外国映画
1 赤い河
2 アルジェの戦い
3 荒野の決闘
4 旅 情
5 戦場に駈ける橋
6 コンドル(1939)
7 雨に唄えば
8 捜索者
9 フレンチ・コネクション
10 タクシー・ドライバー
「赤い河」、「コンドル」「アルジェの戦い」「戦場にかける橋」、「旅情」、「アラビアのロレンス」「荒野の決闘」、「捜索者」、「怒りのぶどう」「市民ケーン」「ワイルド・バンチ」、「昼下りの決斗」「大脱走」「ショック療法」、「赤い矢」、「最前線物語」「最前線」、「ウィンチェスター銃73」「評決」、「十二人の怒れる男」、「質屋」「フレンチ・コネクション」「ゴッドファーザー2」「ラスト・ショー」「タクシー・ドライバー」、「レイジング・ブル」「シンドラーのリスト」、「プライヴェート・ライアン」「大地と自由」「いまを生きる」、「トゥルーマン・ショー」「バートン・フィンク」「大列車作戦」「俺たちに明日はない」「卒業」「冒険者たち」「父に祈りを」「レインマン」「エンジェル・ハート」、「ミシシッピ・バーニング」「第七の封印」、「狼の時間」「戦艦ポチョムキン」「2001年宇宙の旅」、「突撃」、「博士の異常な愛情」「サンセット大通り」、「第十七捕虜収容所」「北北西に進路を取れ」「山河遥かなり」、「ハイ・ヌーン」「影の軍隊」「生きる」、「秋菊の物語」、「あの子を探して」「ポイント・ブランク」「キートン将軍」「スミス都へ行く」「サリヴァンの旅」「雨に唄えば」「グロリア」、「ハズバンズ」「真夜中のカーボーイ」「第三の男」「ハンナとその姉妹」、「カイロの紫のバラ」「ニュー・シネマ・パラダイス」「ライト・スタッフ」「許されざる者」「フィールド・オヴ・ドリームス」「イル・ポスティーノ」「田舎の日曜日」、「ラウンド・ミッドナイト」


 

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