2021/10/21 (木)

ベリ、ベッツ、ジャンセン&京都舞台挨拶!


NLCS第三戦のドジャースは守乱投壊拙攻でうんざり。きょうも負けて明日も負け、ストレートでアトランタ・ブレーヴスの軍門に下るだろうと見切りをつけたのが昨日20日の朝9時半ころ。マツキヨに買い物に出かけようとTVを消し、玄関まで出たところで、開店時間は10時だったことを思い出した。それで、再びリヴィングに戻って、TVをつけた。

8回裏、ドジャースの攻撃中だった。4番ウィル・スミスがシングルで出塁したあと、不調のJTがポップフライ、やはり不調のAJ・ポロックが打席に立ったところだった。私にとっては意外なことに、ポロックはセンター前にシングル・ヒットを打って一死一塁二塁とした。

続いて打席に立ったのは我が愛し恋しのコディ・ベリンジャー。

ポストシーズンに入って立ち直りを徐々に感じさせているが、一昨日のGAME2でも外野フライが三つ。大飛球ではなかったものの、現地解説によると、初速はいずれも100越えのシャープな当たりだった。

この日は第一打席が四球。第二打席がセンター・ライナー。第三打席が空振り三振。そして、運命の第四打席。



高めの直球を空振りして2ストライクとなった時、私は、三振を覚悟した。ブレーヴスのセットアップマン、ルーク・ジャクソンが投げた次の球は、ストライクゾーンを高く外れていた。おそらく、ベリンジャーの顎の高さであったと思う。トレードマークの渾身のフルスイングではなかったと記憶している。

上半身を回転させただけのコンパクトな一振りだった。それが、ぐんぐんと伸び、ドジャー・スタジアムの地響きサイズの大歓声をお伴にして、右中間のスタンドに消えた。私はTVの前で、スタジアム5万余の観客と一緒になってスタンディング・オヴェイションの熱狂雄叫びを挙げた。これぞ、ベリンジャー!同点3ラン!

続くCTがジャクソンの初球を叩き、シングルヒット。盗塁を決め、さらには9番代打のマット・ベイティの内野ゴロで三塁に進み、ムーキー・ベッツの二塁打でドジャースは逆転した。9回表のスリラーはケンリー・ジャンセンの2021年最高のパフォーマンスでブレーヴスの中軸三人をすべて三振で斬って穫った。起死回生のヴィンテージ・ウィン。長く野球史に語り継がれる名勝負となった。



問題はGAME4。ロバーツ監督がGAME2の終盤、ウリーアスをリリーフで登場させ負け試合に導くという愚行を残した。去年のショートシーズンでは成功しても、162試合を戦ったロングシーズンで、GAME4に先発するウリーアスをリリーフ起用するなど、あってはならないことだった。勝ったとしても、だ。それが裏目に出て、勝つべきGAME2を落とした。

そのウリーアスがGAME4に先発し、既に2回に2失点。3回にも3本目のソロ・ホーマーを献上。おそらくGAME4を落とすだろう。ドジャースの栄光はGAME3のみで終わってしまうかもしれない。去年は、GAME4を落として奮起、三連勝してワールドシリーズに進んだが、今年はそうはならない。GAME4を落とせば、ドジャースは最終的に敗退する。



明日22日、私は大阪で「そこまで言って委員会」収録に出たあとTジョイ京都に向かう。藤堂金田哲平助と合流しての舞台挨拶だ。こういう時勢なので、地方キャンペーンはすべて中止だったが、京都の観客にはなんとしてでも挨拶をしたかった。感謝の言葉を述べたかった。

残念ながらティーチイン形式にはならず、客席からの質問を聞くことはできないが、パネルの質問を掲げてもらえば答えることはできる。例えば、もっと土方岡田のことを聞きたいとか、沖田山田とか。座席は既に6割強予約されているようなので楽しみ。よろしくぅー。


2021/10/16 (土)

INTO HISTORY


10月15日、六本木のグランドハイアットの一室で準備を済ませ、舞台挨拶に部屋を出ようとした瞬間、この日3本目のシングルを放ったムーキー・ベッツが二盗を決めた。そして、コリー・シーガーが鉄壁先発のローガン・ウェッブからタイムリーの二塁打を放ち、私は雄叫びを上げ、廊下に出て、岡田鈴木山田柴咲伊藤尾上に合流した。

その順番で舞台袖に待機しているとき、フリオ・ウリアスがダリン・ラフに同点ホームランを打たれ、スコアは1対1のタイになった。やはりジャイアンツを強い、とMLBマインドをしばし斬り捨て、私は「燃えよ剣」初日舞台挨拶の熱気に浸った。この日を、私たちは長い長い時間、待っていた。

挨拶を終え、ホテルの部屋に戻ってリモートでの取材を受けることになった。メイク落としが始まった9回表、一死一塁二塁で、コディ・ベリンジャーが打席に立った。MVPを取ったプレイヤーとしては、その僅か二年後に陥った最悪のシーズンまっただなかのベリンジャーが、歴史に残る名勝負で歴史に深く刻まれる勝ち越しタイムリーを放った。

私はウキウキドキドキして、音声を消し、左手にあるTV画面を横目で見ながら、リモート取材に応じた。相手は、気心の知れた山形の荒井さんだったから緊張感はなかった。その会話の最中、ドジャースが勝利を治めた。キャリア初のセーヴを決めたマッド・マックス・シャーザーがマウンドで雄叫びをあげ、私の涙腺がゆるんだ。

ドジャースは歴史的なNLDSの頂上決戦を制し、ワールド・シリーズへの旅を始めた。「燃えよ剣」は映画を見る歓びをより多くの観客に体験してもらうための船出を迎えた。素晴らしい一日だった。


2021/10/14 (木)

盛大な勘違い。

マドレーヌはブロフェルドの娘じゃなかったですね。老人ボケの頭で話を作っちゃったのでしょうかね。となると、余計プロローグが無意味になるけど、まあ、どうでもいいや。ドジャースはGAME4を勝って明日決戦だし、ウチも明日決戦だし。どっちも負けたらいやだな。


2021/10/12 (火)

007は支離滅裂の番号。


007がとんでもないことになってしまった。ダニエル・クレイグのスワンソングはプロットがバカバカしく、禁じ手いっぱい、突っ込みどころ満載の展開に終始している。アクションだけがドル/ポンドを燃焼させた「ノー・タイム・トゥ・ダイ」。製作費が300億円だと?「燃えよ剣」の33倍じゃないですか。

最大の戦犯はキャリー・ジョージ・フクナガだろう。ダニクレ・ボンドの脚本をこなして来たニール・パーヴィスとロバート・ウェイドに加えて、監督の彼が脚本にもクレジットされているのだから。

フクナガは順調にキャリアを積み上げて来た才能ある若手だ。「トゥルー・ディテクティヴ」の第一シーズンや「ジェーン・エア」は傑作といえる。「ビースト・オヴ・ノー・ネーション」も、エドリス・アルバと少年兵の終盤のやりとりに多少不満があるものの、いい作品だった。完全に外したのは配信ブラック・コメディの「マニアック」ぐらいのものだ。私にとって、好きな監督のひとりであり、その活躍を楽しみにしていた。

007シリーズの監督に抜擢されたと聞いたときも、同じアジア系として、とても嬉しかった。007シリーズを監督するのは、アクション・アドヴェンチャーを愛する団塊世代監督にとっての夢なのだから。



敢えて「団塊世代監督」と掲げたのは理由がある。団塊の世代は、「007は殺しの番号(007ドクター・ノオ)」を先にスクリーンで見てしまったとしても、イアン・フレミングの原作をほぼ同時に、ほぼリアル・タイムで読んでいる。

私はイアン・フレミング原作のジェームス・ボンドで英国スパイの系譜に興味をもち、英国産のスパイ・スリラーを小説でも映画でも愛するようになった。

60年代はレン・デイトンの「イプクレス・ファイル」を映画化した「国際諜報局」が、MY BEST BRITISH SPY THRILLERであった。ボンドのショーン・コネリーよりも、ハリー・パーマーのマイケル・ケインのファンだった。

しかし、パーマー・フランチャイズは007のプロデューサーでもあったハリー・サルツマンの死とともに消滅し、ブロッコリ家のファミリー・ビジネスである007はここまで25作メガヒットの王朝を築いている。

ショーン・コネリーを初代とするなら、6代目ボンドのダニエル・クレイグは、私にとっては、初代ボンドに匹敵する唯一のボンドであった。2代目ジョージ・レーゼンビーは単なる大根、3代目ロジャー・ムーアは悪い冗談、4代目ティモシー・ダルトンは格下、5代目ピアース・ブロスナンは論外だった。

「カジノ・ロワイアル」でダニクレの闘魂ボンドを見たときに、やっと憧れのボンドが戻って来たことを神に感謝した。監督の腕がイマイチでも(マーティン・キャンベル)、三流でも(マーク・フォースター)、作品はそこそこに楽しめた。サム・メンデスが監督になった#23、#24は、大傑作ではないが、ボンド・シリーズとしてはもっともクォリティの高いものになっていた。



#25の最大のノー・ノーは、ボンドに子供を絡めたことだ。ボンドの情に訴えかけるために子供を絡める安っぽくおセンチな手法は、イアン・フレミングが嫌悪していた。加えて、大人のスパイ・スリラー及び冒険映画、犯罪映画を目指すすべての英国産スパイものが忌み嫌う要素でもある(日本では「新幹線大爆破」や「野性の証明」のように、子供の泣きを絡めるオバカ・プロット・アクション大作は多々ある)。

しかも、フクナガは、この子供を仇役サフィン(ラミ・マレック)に抱っこさせ、ボンドと千畳敷?のブサイク・シュールな大広間での対決シーンを作り、ボンドに土下座までさせている。

恥を知れ、ジョージ!「日系」を下品に売るな!

さらに、ボンドの反撃にあったサフィンは、子供を連れて大広間を脱出し、その途中で子供に噛まれて、もう行っていいよ、と子供を解放、時間経過ののち、突如現われ、単身ボンドに襲いかかるという、シリーズ史上もっともブザマな仇役に堕していく。終盤は茫然唖然の連続で、このあとも、ふざけんじゃねーよの展開となる。

北方領土近辺の孤島が、ドクター・ノオならぬ毒顔サフィンの島で、この領域に英国軍艦が侵攻しているのを、ロシアも日本も米国も抗議しているという風なセリフだけで処理。英国のミサイル攻撃に対する各国の反応も描かれない。しかも、ミサイル攻撃を指示するのはMI6の部長にすぎないM(レイフ・ファインズ)!

少年ジャンプの熱血マンガかよ、007は!

300億のうちの1億ぐらいを費やして「緊迫の国際情勢」を描写しようとも思わなかったのか、この製作陣は!アクションでドルやポンドを燃焼させても、こういうところでケチると、作品は香華を失う。



愚かなプロット展開はプロローグ以降、10分に一度の割で顔を出す。それを列記するのも時間の無駄だ。オープニングの愚かさだけを論じて、後はどぶに捨てよう。

プロローグ。雪原の一軒家を能面男が襲う。これが、スペクター首領ブロフェルドの住居と知るにおよんで、私は、観客席の暗闇で身もだえた。全盛期の世界的大悪党が、アル中の妻と、9才の娘マデレーヌを、護衛もつけず、雪原のまっただなかに放置しておくか!?

マデレーヌの逆襲はよしとしよう。しかし、殺し損ねた標的を復讐に燃える能面男が助けるとしたら、作り手は、二人のその後の関係を考えておく責任がある。ところが、成長してレア・セドゥになったマデレーヌとラミ・マレックの、しまらない再会シーンから察するに、二人の間には何の絆も生まれなかったし、共有する時間もなかったことがわかる。復讐鬼は少女を助けてやがて戻って来る父親に返した、ということのようだ。

家族を皆殺しにされた男の復讐行為にしては随分筋の通らない話だ。常識で考えるなら、娘を使ってブロフェルドをおびきよせようとするだろう。さもなければ、娘を殺人鬼に育てて父親と対決をさせようとするだろう。要は、描いてはいけないプロローグを愚かにも描いてしまったのだ。



ホンペン導入部でヴェスパー・リンドの墓が爆発する。この事件でおまえも絡んでいるだろうとマデリーヌを責めるボンドのメンタルもまた理解不能。ブロフェルドの娘と知っていて恋に落ちたくせに。おとうちゃんのシンパなり部下なりが狙っているのは予想できた筈。トレードマークのアストン・マーティンを乗り回して、ヴェスパーの墓がある町に来れば、狙われて当たり前だ。

この襲撃のリーダーっぽい義眼のバイク兄ちゃんがまたわけのわからない存在になる。ここではスペクターの一員なのに、最終的にはサフィンの部下として動いている。

MI6主導のバイオ兵器開発というのも理解不可能。

そこで誘拐されたロシア人科学者の動かし方が疑問の連続。スペクターはボンドひとりを殺すためにバイオ兵器を奪ったわけ?

この科学者がサフィンの命令で動くのもよくわからない。サフィンと科学者の関係を知らない筈のMI6が、重量級の秘密を知る科学者を取り戻そうとしないのもわからない。

とにかく、映画を考えて見る観客ならば、10分に一回の割合で疑問点が生じ、それらが解決されることなく最終章に突入してしまうのが、#25なのだ。

長所は、ボンド・ガールが21世紀的自立心を持ち、ボンドに抱かれるためでなくボンドと共に戦うために登場する一点。中でも、新米エージェントのパロマを演ずるアナ・デ・アーマスはその容姿とアクションの形のよさで光り輝いている。

「燃えよ剣」よ、こんな007に負けないでくれ!


2021/09/18 (土)

チックタックティックタックドッキドッキ。


刻々と運命の時が迫る。本チャンは1015だが、その前にドジャース。

ポストシーズン進出は決めたが、1位通過か、ワイルドカード通過かは、おそらく、日本時間1004の最終戦までもつれこむのではないか。

とにかく、スーパースター不在の寄せ集め集団サンフランシスコ・ジャイアンツが強い。ドジャースは最終直接対決でも1勝2敗。これで対戦成績が9勝10敗となり、同率首位の場合、1ゲームのプレイオフを敵地で戦うことになる。

これに破れるとワイルドカードとなり、その2番手のチーム(パドレスかカーディナルスかレッズ)と1ゲームをホームで戦い、ディヴィジョン・シリーズで成績トップのジャイアンツとぶつかる。

うぜえぜ。

なんとしても1位通過だ。

現時点でジャイアンツとのゲーム差は2。我がベリンジャーの調子も、バッティング・スタンスを変え長打がで始めたが、まだまだMVPシーズンの男振りには程遠い。残り14試合。ベリが一ヶ月前のように4試合で4本のホームランを打つようになれば、11勝3敗で行ける。

そのためには明日明後日のレッズ戦を連勝し、そのあとのロッキーズ、Dバックスとの6試合を一つこぼすだけで切り抜け、パドレス、ブルワーズとの6試合を4勝2敗であがる。

強敵のブルワーズは、シーズン最後の三連戦で、地区優勝を決めているのでポストシーズンを見据え、エース級を温存する。ジャイアンツのシーズン最後の三連戦はパドレス。パドレスは、その時点でワイルドカードの2枚目を争っているだろうから必死で勝ちに来る。となると、流れは僅かにドジャースに優位かもしれない。



ドッキドッキしているだけでは精神衛生によくないので、映像シャワーを浴びる。すると、これが駄作タコ作のオンパレード。

「ワンダーウーマン1984」。バカも休み休みいえ、というプロット。なんでも望みが叶う魔法の鉱石ってさあ、幼稚だ!といい年こいた大人がだれも考えなかったのかい?クリスティナ・ウィーグの変身が唯一の楽しみだったけど、キッチュ度足りず。彼女の個性が生きず。ペドロ・パスカル。イイ役者なのに。究極のオーヴァーアクトの餌食。VFXだけが進化して、知性は置き去り。評価:ど真ん中のC。



「KATE」。これも脚本と演出がタコ。メリー・エリザベス・ウィンステッドはいい女優だし、その片鱗は随所にあるが、間尺を埋めるためのアクションに参加させられているだけの感あり。才能の無駄使いね。彼女、銃のアクションはOKレヴェルだが、格闘技はCクラス。やられるところは殆どスタント・ダブル。日本勢は役が役だから評価外。

それにしても、國村準と浅野忠信のお粗末な決闘はなに?セドリック・ニコラス・トロイアンがいかにダメな監督かということがよくわかる。準主役のアニを演ずるミク・パトリシア・マルティヌーはふつうにしていると雰囲気ある子なのに、泣き、喚き、叫ぶ芝居がどうにもならない。日本語もヘタ過ぎ。評価:C。



「ザ・ミスト」。2017年度のリミテッドシリーズ。殆ど早回しで。シーズン1で打ち切りになったのはゲイの少年をモンスターに仕立てたから?私はアリッサ・サザーランドの体つき顔付が気持ち悪かった。いずれにせよ、映画版よりキャラクターを深く描こうという気持ちはわかるが原作から離れ過ぎ。評価:途中Bに転ぶ目もあったが結局C。



「モンタナの目撃者」。「ウィンド・リヴァー」のような傑作を放ったテイラー・シェリダンがここまで堕ちるか、と唖然。アンジェリーナのマッチョ・トークと妊婦のアクションだけしか見るべきものがない。ガタガタ崩壊寸前のプロット。ニコラス・ホールトがなんでこんなしまらない殺し屋役を受けたのかわからない。それを言い出したらアンジェリーナだって、ジョー・バーンサルだってそうだけど。いくらでも役を選べるポジションにいる役者たちなのに恥ずかしくないのかね。評価:C。



素晴らしい作品にも、2本出会えた。

ひとつは2018年度のNETFLIXドキュメンタリー作品「パリ同時多発テロ/そのとき人々は」。2015年11月13日のテロを生きた人々のテスタメント。フランス大統領から人質まで、皆の証言だけで綴っているのに、心を揺さぶる臨場感がある。

フランス人だからこその観察力と表現力、そして人間力に感心した。

フランス語の音感が、悲劇を生き抜く詩心に繋がっているようにも思う。評価:A。

もう一本は、「IT’S A SIN哀しみの天使たち」。

今のところ第一話だけだが、これはパワーがある。1981年から10年間の、ゲイ・カマラデリーを描くトラジコメディー。笑って泣いて、テンポいいファックシーンに拍手して。

オリー・アレキサンダーがうまい。「ボディガード」で最高にセクシーな政治家だったキーリー・ホーズが平凡無邪気なママでびっくり。評価:第一話はA。


 a-Nikki 1.02